2016年4月に電力小売業界は全面自由化され、今まで寡占市場であった一般電気事業者に加え、500社を超える新電力事業者と呼ばれる小売電気事業が誕生しました。
この新電力事業者が創出した独自サービスや、新料金プランによって全体で10%を越える需要家の皆様が電力会社の切り替えを行い、恩恵を受けたことと思います。一方で500社を超える新電力事業者の多くは、大きな発電設備を持つことなく一般社団法人日本卸電力取引所(JEPX)から電力の融通が容易にでき、今までと同じように安定的に需要家の皆様に電気を届けることができるようになっています。
順調に見える全面自由化ですが、更により良い電力会社になるためにはどうすればよいか、私たちは日々考えてまいりました。
先日、不幸にもある地域で発生した大規模停電により、図らずも需要家の皆様にも停電が発生するメカニズムが知られることとなりました。私たちも改めて電力会社の責任と、需給のバランスの重要性を痛感した出来事でもあります。常に需要と供給のバランスを維持しなければならない電力会社は、時には需要家の皆様に緊急退避的に電力の使用を抑制していただくお願いをしなければなりません。緊急事態ならともかく、現行のシステム、サービスや料金プランでは、常に需要家の皆様にお願いすることは不可能であると思っています。
私たちはこの度、このようなジレンマを抱えながら、この新電力業界、そして需要家の皆様に何ができるのかの答えを少しだけ見つけることが出来ました。新電力事業者単独でも安定した電力網の維持ができ、需要家の皆様にも日々の活動に影響が及ぶことなく、楽しみながら進んで電力の販売や抑制が行える仕組みを開発いたしました。この仕組みにより、多くの新電力事業者や需要家の皆様双方にとって、今以上に便利で豊かな環境が提供できるものと信じています。
私たちの答えはまだ少ししか見つかっていません。
大きな答えを見つけるために更に研究開発に取り組み努力してまいります。社名の由来である、それぞれの需要家の皆様が、必要な時に、必要な人に、必要なだけ直接電力を届ける「ダイレクトパワー」を期待して育てていただけることを従業員一同願っておりますのでどうぞ宜しくお願い申し上げます。
株式会社メディオテック
代表取締役 松本 秀守